「設立趣旨」(設立趣旨書から抜粋)

現代版ゆいま~る

社会全体が忙しくゆとりがないと言われてる昨今、特に沖縄では、 自殺・貧困・子どもの貧困・共働き・核家族・一人親家庭・ひきこもり・ニート・発達障害・ゆいま~るの喪失などが 問題になっています。しかしながら、これらの問題は、市民・行政・学校・企業・NPOの協働による、 親類・縁者だけではない、新たな「地域でつながる現代版ゆいま~る」を構築し、人と人とがつながり、 情報を共有し、お互いを尊重し、支えあうことで、解決へ向かうものと思っております。

こころひまわりの前身

この法人の前身は、平成18年2月に、大阪で立ち上げた「がじゅまる運営事務局」です。当該事務局は、 大阪府豊中市庄内の「地域活性化」及び「人との繋がりを持つきっかけ作り」として、地域密着型情報サイトの設立・ 運営を目的に立ち上げました。誰も知らない土地で、生活する上で不便に感じたことを解決するために、スタートしました。

情報サイトは、地域の人と人とが、安心してつながりやすいように、情報を、なるべく人物の顔・表情およびその人の思いが、 画面上で見えることを大切にしました。また、生活圏を基本とする狭い地域に限定した情報に特化することで、地域でひとり ぼっちの方や、地域での生活5年以下の新人さんが、地域の魅力に気づいてくれること、さらに、 長年住んでいる地域の方が、ますます地域のファンになることを目指しました。

運営資金は、「地域の温かい人の輪をさらに広げる」という主旨に賛同してくださるお店や企業を集めてスポンサー となっていただく予定でした。地域のお店や企業の情報を掲載するとともに、行政の窓口、子育て情報、病院情報、 保育園から大学までの学校情報、福祉情報、公園情報、ボランティア情報等、その他生活に必要な情報を取材し、 生活者の視点で整理し、ホームページに掲載しました。少しづつですが地域での認知度も高くなってきました。 仕事の都合で福岡へ引っ越すことになり、タウンガイドは閉鎖いたしました。

親支援

平成19年6月、福岡で、福祉や子育てという分野について学び、深く考える機会が多くありました。 その中で、特に印象に残ったのは、「責任を持って、一生懸命子どもを育てようと努力し続けた結果、 親が精神的に追い込まれてしまい、虐待に至ってしまうケースが少なくない」ということでした。福岡では、 今後、自分達は「親支援」をしていきたいという大きな方向性を見つけることが出来ました。

「童具シッター☆わらばー論」

平成20年10月、沖縄市で、福岡で学んだことを、沖縄の方にも知っていただきたいと思い、母親、 特に、妊娠中の方に向けた、子育ての心構えや子育て情報を提供したいという思いから、「子どもを取り巻く環境」 と「親子の絆の重要性」「絵本と童具の役割」を紹介した「童具シッター☆わらばー論」というホームページを作りました。

「絵本と童具の子育て広場がじゅまる」

平成20年12月、「絵本と童具の子育て広場がじゅまる」の活動を開始し、実家の一部を借りて、家族でコツコツと内装を整備し、 平成21年3月に「子育て広場」をスタートしました。広場は、母親支援を柱に、お母さんの息抜きの場所、 子どもについて学べる場所としました。親子や友達同士で自由に過ごす場所、産後の気分転換の場所、地域の子育て情報の拠点となることを 目指しています。また、希望者には、子どもと親の性格や個性、家庭環境に合わせて、子どもにとって大切な「心の栄養」である 「親子の絆」を深めるコミュニケーション方法を、童具シッターとして助言しています。

「大人のADHDの会in沖縄」

平成21年8月、大人の発達障害者自助団体「大人のADHDの会in沖縄」を設立しました。美希子は、物心ついた時からずっと 生きづらさを感じていました。約10年間、どんなに努力しても空回りするばかりで、出口が見えず絶望していた頃に、 「大人のADHD」について書かれた本に出会い、自分にADHDの特性があることに気がつきました。

それから、自分のADHDの特性に合わせた生活の工夫や、心構えをすると、自分で驚くほど、うまくいくことが増え、今では、心の底から「ADHDで良かった」 と思えるようになりました。私と同じような境遇にいる方や、その家族に、希望があるということを伝えたいという思いと、 日本で始めて、大人のADHDの自助団体を立ち上げられた白井由佳氏に背中を押されたこともあり、『自分らしさ』を見つけることを 最大の目的とした会を設立いたしました。

会の設立と同時期に、ピアカウンセリング(ADHD、アスペルガー症候群、過食症、うつ、 不登校・ひきこもり)を開始しました。


その翌年、3回にわたり、大人のADHDの啓蒙と当事者の社会適応力アップを目的に、東京より白井由佳氏を招いて、 講演会及び当事者向けスキル講座を行いました。

第1回は、沖縄で初めての、大人のADHDの講演会だったということ、 当事者の生の声が直接聞ける機会であること、さらに、当事者による当事者目線の支援策を学べる講演会として、 思っていた以上の反響があり、定員350名に対し、延べ1000名を超える申込数に、発達障害で苦しんでいる方が多く いらっしゃること、当事者だけでなく、ご家族や支援者をサポートすることの重要性を改めて感じました。

また、回を重ねるにつれ、 当事者の参加の割合が増加したことから、情報がなく困っている方のために継続して開催する必要性を感じました。さらに、 当事者の生の声をきき、当事者の視点から支援する重要性を強く感じ、アンケートで集まった当事者や支援者、合計471名の声を、 行政に届けました。

学習サポート

平成22年4月、不登校やひきこもり、ニート、発達障害児・者、生きづらさを感じる方が社会と関わって生きていく為には、 最低限の「算数・数学の能力」「コミュニケーション能力」「考える能力」及びそれらの前提となる「国語力」が不可欠であると いう思いから、社会に1歩を踏み出したいという方を支援する手段の1つとして、数学教育研究会のカリキュラムを使った 学習サポートを開始しました。5歳以上で学ぶ意欲があるすべての方を対象に、「わかる喜び」「学ぶ楽しさ」 「自分で考えることの大切さ」を伝えていきたいと思っています。

積木遊びや創作活動のワークショップ

平成22年8月より開始した、積木遊びや創作活動のワークショップは、プログラムを通して、人とつながることの大切さを 改めて実感するきっかけとなること、また、参加者全員で力を合わせて大きな作品を作ったり、互いを認め合うことを体験することで、 子どもの心身の健康な成長および発達を促すことが共通の目的としています。

また、ワークショップの頻度を増やしながら継続することで、子育て支援者のネットワーク作りに有効であるとともに、 子育て中の親や、社会とつながれないでいる方を、有償のワークスタッフとして採用することで、社会とつながりたいと願うも、 なかなか一歩を踏み出せないでいる方の社会参加の機会・契機になると確信しています。

「地域の情報」

当団体は現在、前身のタウンガイドの理念をもとに、子育て真っ最中の親子に必要な情報をさらに充実させた タウンガイドの開設に向け準備を始めました。

泡瀬地区にスポットをあてて内容の濃い「生活情報」「地域情報」「子育て情報」を発信するタウンガイドを作っているところです。 「子育てを応援して欲しいと思っている人」、「子育てを応援したいと思っている人」、両者が、うまく、出会える仕組み作りを 目指しております。

沖縄市においては、「こどものまち宣言」をしており、行政・民間・個人に関わらず、子育て支援者はたくさんいても、 お母さんが困った時に、必要な情報を簡単に手に入れられないのが現状であり、それが、大きな問題だと考えております。 情報が手に入らないということは、「せっかくある支援を受けられなかったからもったいね」という話だけでなく、 お母さんが、全てを1人で抱え込んでしまい、肉体的にも、精神的にも追い込まる危険性があります。そして、 虐待やネグレクトといった形で、子ども達に、そのしわ寄せがいくことも少なくありません。このようなことから、 「地域の情報」は、子育て真っ最中のお母さんにも、また、お母さんを支える支援者にとっても、とても重要なものであり、 早急にまとめる必要性を感じております。

「活動の柱」と「目的」

この団体は、上のような思いのもと、「己育て」、「親育て」、「地域づくり」の3つを活動の柱として、 「地域の経済やコミュニティの活性化」、「地域のみんなで子育てする仕組みづくり」、 「自尊心が低いなど、生きづらさを抱えているすべての人達が、息をつくことができる居場所・地域づくり」 を目的とした事業を行い、当事者目線で考える、誰もが住みよい地域社会づくりに寄与することを目的とし、設立しました。


inserted by FC2 system